グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



学長室ブログ

ホーム  > 学長室ブログ  > 平成29年度入試説明会

平成29年度入試説明会

5月23日(月)~25日(水)に常葉大学・短期大学部の入試説明会が開催されました。
説明会の冒頭で西頭学長から高等学校の先生方へ向けてご挨拶をしましたので、
そのメッセージをご紹介いたします。


 皆さん、こんにちは。毎年常葉大学に意欲ある生徒さんたちをお送り下さり大変ありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。
 常葉大学は3大学統合後、今年4年目を迎えます。学部の修業年限は4年ですので、今年度は完成年度ということになります。したがって、今回の学校入試説明会では、統合直後から取り組んで参りました「教育改革の成果と常葉大学教育への影響」というテーマに焦点を絞って、その概要をお話したいと思います。

 教育改革とは一体何でしょうか。教育のどこをどのように変えたらよいのでしょうか。この最も基本的な問いかけについては、私には大変苦い経験があります。15,6年前の晩秋、当時私は四国の大学に勤務していましたが、西日本の大学による教育改革フォーラムで進行役を務めました。この時の議論は、談論風発すれども抽象論ばかりで、肝心の具体的な教育改革方法論が出てこないのです。いわば「名月や池をめぐりて夜もすがら」という堂々巡りの状況でした。私は自室に戻り、つるべ落としの夕暮れの中で、すっかり落ち込んでしまいました。

 その時、大学教育を具体的に進める上で、何が障害になっているかをぼんやり考えました。そして実に単純で、「当たり前」のことに気づきました。
一つは「時間がかかる」こと、二つ目は「やり直しがきかない」ことです。そして三つ目は「学生、教員など当事者の意欲が教育効果を大きく左右する」という自明のことです。つまり、大学教育に、「時間がかかる」から多数の教職員が必要となってくるし、「やり直しがきかない」から、特にライセンスなどを取得する学部では、ある時期に集中的に教育を授けなくてはならない。さらに、学生と教職員の意欲を常に一定レベルに維持するという、極めてメンタルな課題を同時並行的に解決しなくてはならない。

 これら三つの教育上の障害を回避するには、教員一人ひとりが個々の学生と対峙して、トコトン語り合いながら三つの障害をその場面、場面で除いていくしかない、という結論に到達しました。なぜなら、これら三つの障害とも云うべき基本的な課題は、相互に関連しながら現れる、個別の問題ではないからです。
 要するに、この時、私は教員が個々の学生とぶつかり合う、「対話型」教育というべきものの必要性を痛感しました。

 近年、文部科学省やその大学教育審議会などから、「アクティブラーニング」という言葉が聞こえてきますが、これは根底では、「対話型」教育と重なり合うものです。しかも、教育に携わる人なら誰もが、大なり小なり具体的に実践してきたことです。

 ここで冒頭の「教育改革の成果と常葉大学教育への影響」というテーマに戻ります。常葉大学は、「21世紀地域社会に貢献できる創造的人材の育成」を第一目標に掲げています。そこで統合後直ちに10学部19学科の全教職員参加の元で、常葉教育の「カリキュラム改善」に取り組んできました。なぜ「カリキュラム改善」か、と云いますと、この教育システムの中核部分であるからです。ちなみに、カリキュラムとは「学習者の学習経路を枠付ける教育内容の系列」と定義されています。今年度中に、その改革目標を達成するところまで漕ぎ付けました。

 この教育改革のポイントは、常葉大学の教育を、社会の変化や社会的ニーズを敏感に汲み取り、各学部・学科が目指す人材像の育成を確実にする点にあります。その意味では、「カリキュラム改善」というのは改革目標を明確にするための狭義の理解であり、私は、「大学改革そのもの」と考えています。  
もう一点付け加えますと、これまでの大学のカリキュラムは、現実に勤務する教員及びその専門性に依存するかたちで編成され、社会変化のテンポやそのニーズに対しては弾力性に欠けたものになりがちだったことは否定できないからです。

 常葉大学は現在、静岡市草薙地区へのキャンパス・学部集中というハード面の改革と、「対話型」教育というソフト面の改革を二本柱に、21世紀地域社会の再構築に邁進する決意です。

 先生方のご理解のもと、意欲ある生徒、学生さんを多数お送りくださることをお願いして、私のご挨拶といたします。