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“津波のあいだを生きる地域”に寄り添って


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私の専門は“防災”や“まちづくり”です。東日本大震災のちょうど1年後の2012年3月から、縁あって津波で大きな被害を受けた岩手県大船渡市の綾里(りょうり)という地域で、復興まちづくりの支援、津波避難に関する調査研究、津波の教訓を次の世代に継承していく活動の支援、将来の地域の復興を担う人材育成支援などの活動を7年間行ってきました。最初は、地域の人たちへの聞き取り調査や、住民ワークショップなどを通じて、学生たちと一緒に、地域の人達が自分の家を、自分の仕事を、自分たちまちを、今、そして10年~20年後にどうしていきたいのか、要望や思いを聞き取りました。その結果を基に、地形模型やフォト・モンタージュという手法を使いながら、具体的にどのようなまちづくりをしたいのか、住民の方たちに参加してもらいながら計画案を創って行きました。次には、その”計画“を実現させるための方法論を関係者の方々と考え実行して行きました。市役所の関係部署に説明し協議をしました。必要な行政予算を確保するために市議会議員の方々にも協力を仰ぎ、また、民間の事業者や地権者の合意が必要な場合はそうした関係者の方々にも協力を仰ぎました。しかし、器としての”まち“だけが復興しても、そこに住み・働く”人“がいなければ、地域の復興は果たせません。そこで、地元の綾里中学校の3年生を対象とした復興人材育成ワークショップを学生たちと共に6年間継続して行いました。この話に興味を持たれた方は『津波のあいだ、生きられた村』(鹿島出版会、2019.9)を是非お読みください。ここでは書ききれなかった津波避難の研究や教訓の継承等についても書いてあります。さらに興味を持たれた方は、社会環境学部あるいは大学院環境防災研究科の門を叩いてください。

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