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臨床の魅力 ~リハビリテーション医療の視点から~


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健康科学部の静岡理学療法学科・看護学科を卒業した学生はほぼ全員が臨床の現場に立つことになります。「臨床とは狭義には医学・歯学・看護学等の医療分野において患者に接して診察・治療を行うこと」とされています。リハビリテーション医療の臨床は病院・クリニック・在宅・介護保険施設などで展開されています。リハビリテーション医療の臨床において患者の診断名や障がい名が同様であっても症状や心理状態、さらに環境因子(生活環境や社会的背景など)などの独自性は多様です。むしろ授業や教科書で学んだ典型的な対象者など臨床には少なく、個別の患者の状況に適したオーダーメイド医療(個人に合った医療を行うこと)が求められます。その意味で、臨床では個人が持つアイデアや応用能力を様々な場面で発揮することができると思います。
実際に臨床で課題・疑問(自分の医療行為が対象者の改善に結びつかないなど)に遭遇することが多くあります。そのような時に臨床家として意思決定をするためには、蓄積してきた知識と経験が基礎となります。しかし、それらの知識や知識の補足(経験者からの助言や文献検索など)および経験では解決に至らない時は、仮説を立て,実証することになります。このことは、臨床とは不明確な(証明されていない)ことも多く、日々その解明(追究)に挑戦することが可能と考えます。
リハビリテーション医療は専門職によるチーム医療が実践され、1名の患者に対して数人のスタッフが専門に携わります。専門職として個別の役割を果たすことで目標が達成できた時は、個人の喜びではなくチームとして自己の存在感や充実感を味わうことができます。
臨床の場 は、単に治療する空間、時間であるだけでなく、そこに患者と治療者が相互的な作用により人間関係を作り出す場でもあります。また、専門職としての能力が試されると同時に未知数で挑戦心と好奇心をかき立てられる場所とも言えます。

ロボットスーツ「HAL(ハル) (Hybrid Assistive Limb)」の治療室


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