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被災地で貢献できる鍼灸治療


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私は2011年に発生した東日本大震災で鍼灸治療の活動を行って以来、多くの被災地で活動を続けてきました。大規模災害で被災者の方々は避難生活を強いられます。慣れない環境での生活は心身に大きく悪い影響を与えます。
ベッドもなく、避難所となっている学校の体育館や教室で硬く・冷たい床に寝るしかない事もあります。すぐに肩や背中、腰といった部位が痛くなってきます。当然ですが避難所では食事・入浴・排泄など今まで当たり前のように行ってきた、全ての行動に制限がかかってきます。
あまり信じられない事ですが、このような状況下でも損壊した家屋の片付けをする方や避難所から職場へ出勤する方がいらっしゃいました。
特に医療従事者をはじめ市役所や消防隊員の方々は被災者でありながら復旧作業に追われていました。避難所にいる方だけでなく、こういった支援を行っている方へのケアはとても大切だと思います。

治療をしていると、体のことだけでなく被災体験を多くの方が話をしてくれます。他愛も無いことから、つらいことまで色々あります。
想像を絶する体験です。聞くことしか出来ませんが・・・。
治療を終えると、「気持ちがよかった」とか「遠いところから来てくれて、ありがとう」など、多くの方に声かけをしていただき、治療をすることにより一時的ではありますが、”癒やし”を提供できたかと思います。
2016年に発生した熊本地震では、心身マネジメント学科の木村佐枝子教授、有志学生と共に避難所や仮設住宅に行って継続的に治療を行いました。今年、熱海市で発生した土石流災害でも機会を得て現地の復旧作業に関わる方々へ施術を行いました。
災害はいつ発生するか分からないですが、今後は自分が得た貴重な経験を多くの鍼灸師や学生に伝え、少しでも緊急時に活動ができる鍼灸師を養成したいと思っています。

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