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知識と実践の融合


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英国自治体へ調査訪問した際、ロンドン・パディントン駅で撮影

皆さん、こんにちは。常葉大学経営学部の酒井と申します。私の専門分野は、行政経営・公会計・会計学です。普段は浜松キャンパスで授業を行っています。
大学教員として過ごしていると、学生から「高校や大学で学んだことは将来に役に立つのか?」という質問を受けることがあります。同じようなことを、私も学生時代に感じていました。この質問への回答を、自身の経験も踏まえて、私なりにしたいと思います。
私は大学卒業後、新聞社系列の広告代理店で4年間営業職として勤務し、その後、大阪府内の地方自治体で公務員として12年間勤務しました。地方自治体を退庁して常葉大学の教員となり、すでに5年目を迎えています。サラリーマンとして4年間、公務員として12年間、教員として5年間、結果的にさまざまな職業を経験してきました。その一方で、公務員時代に、土日や平日の夜に開校されている大学院の修士課程に1年半、博士後期課程に3年間在籍し、最終的には博士号を取得しました。
そもそも私が公務員をしながら大学院に行こうと思ったきっかけは、職場で学んだ知識や経験は本当に正しいのか、もっと新しい考え方や行動はないのか、という疑問を解消したかったからです。大学を卒業してからずいぶんと月日が流れていましたので、教室で受ける授業は本当に新鮮で、大きな刺激になりました。民間企業での勤務経験を持つ公務員学生としてそこで気づいたことは、知識と実践の融合の大切さです。いくら知識があっても実践できなければ、ただの物知りになってしまいます。一方で、いくら実践していても、それが誤ったものであったり、視野の狭いものであったりすれば、成果は限定されたものになります。両者をバランスよく活用し、足りていないところがあれば、それを補うように行動する。それが社会人として成功していくために必要なことではないかと思います。したがって、学生の質問に回答するとすれば、「将来必ず役に立つ。ただし、役に立たせられるかどうかは、あなたの発想と行動次第です」となるでしょう。
もし、このコラムを読んでいる方が、大学生や社会人の方であれば、ぜひ仕事をしながら学ぶ機会をもってほしいと思います。大学時代に学ぶことが基礎能力であれば、社会人を経験してから学ぶことは応用能力です。また、大学時代に学んだことを振り返れば、また当時とは違ったことが見えてくることにきっと気づくと思います。

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