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“こころとからだ”に「寄り添う」災害時の支援


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私の専門は臨床心理学的地域援助という分野で災害時の心理支援です。個人に限らず、地域や学校等のコミュニティ、環境や社会全体に対する幅広い支援です。また、災害が起こってからではなく、災害が起こる前の平常時にどのように備えるかという予防の観点からも研究を行っています。

静岡県は、南海トラフ巨大地震の発生時に最も被害の大きい地域と想定されています。被害を最小限に抑え、大切な人、家族を守るためには、こころの問題においても備えが必要になります。
障害やこころの病気を持っている人は、災害時の混乱期は表面化しないため、悪化することがあります。また、災害後のストレスが重なることで心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症することもあります。発達障害の子どもは、災害時に多くの人が出入りする避難所生活はとても苦痛になります。そうならないためにも前もってできる「こころの準備」があるのです。
なぜ、私が災害心理という分野を目指すことになったのか。きっかけは、私の生まれ故郷である雲仙・普賢岳噴火災害でした。さらに、阪神・淡路大震災を経験し、東日本大震災から台風19号災害に至るまで現地支援活動を行ってきました。熊本地震では、仮設住宅でカフェや身体サポートブースを開設したり、小学校でワークショップ等を実施する「こころとからだの健康サポートプロジェクト」を行ってきました。健康プロデュース学部の教員で作成した「健康サポートBOOK」を配布してセルフケアや予防に役立ててもらっています。
大学院臨床心理学専攻では、幅広い領域で実践的な活動ができる一流の心理臨床能力をそなえた臨床心理士・公認心理師の育成を目指しており、実力養成のベースとなる毎週、3時間のケースカンファレンスを貫いています。
これらの基本となるのが私が最も大切にしている「寄り添う」という精神です。

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