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脳ができる過程を探求してきた研究者がリハビリテーション分野に臨む新たな挑戦


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私たちは、生まれながらにそれぞれ違いがあり、現代社会では多様性を尊ぶことが重要視されています。一方、多様性がどのようにして生まれるのかは、生物学の大きなテーマです。私はこうした多様性を持つ対象として脳に興味を持ってきました。私が研究をはじめた頃は、脳は謎ばかりの領域であったこと、考え方や感性など人の個性に関わる場所であろうことがきっかけです。複雑な構造と働きを持つ脳がどのようにできるのかについて取り組んできました。

実際の研究生活を振り返ってみると、恩師や同僚たちとの出会いの中で一生懸命励んできたことが私の研究の支えとなっています。私の原点でもある研究への考え方は、生理学研究所での博士課程大学院時代の指導教員である故池中一裕先生の「好きな研究を行う(没頭する)」「人との関係を大事にする」という薫陶をそのまま踏襲しています。そして、脳は経験(脳内の活動)により脳というハードウェア自体に影響を与えることができるという独特な性質があります。私のアメリカ留学時の恩師である小室仁先生は、世界に先駆けてシナプス以外での神経細胞間の活動が、脳を作るという神経発生に関わることを発見された先生で、その先生の元で研究した内容が今の研究のベースになっています。そこで、みなさんも学生時代から恩師との関係性を大事にして欲しいと思います。

最後に私が本学に着任してから取り組んでいる挑戦についてお話ししたいと思います。前述のように私は長い間「脳ができる過程」を探求する基礎研究者でした。今は神経科学をリハビリテーションに生かすべく研究を進めています。実際にはリハビリテーション領域に関しては新たな学びばかりでしたが、卒業論文学生らと共に新たな扉を開けるべく日々奮闘中です。脳とリハビリに興味がある生徒・学生の皆さんは気軽に声を掛けてください。

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