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専門職業人としての看護師


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看護師の仕事について、皆さんはどのように感じていますか。病院で外来診療の介助や点滴、療養のお世話をしている、あるいは地域の訪問看護や高齢者施設で忙しくケアしている人だと考えていませんか。看護師とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくは褥婦(出産後の女性で分娩後6~8週間までを指します)に対する療養上のお世話又は診療の補助を行うことを業(わざ・仕事)とするものを言います。その職業も保健師、助産師、看護師、准看護師と種類があり、看護師はその中の一部です。大学の学士課程を経て(もちろん看護師資格を得て)、その後大学院へ進学する方も多く、看護師は基礎教育課程卒業後も専門的知識・技術の獲得を目指し、日々研修や研究に取り組んでいます。つまり、看護師の資格を得た後も生涯にわたり学修し、自らの専門性を維持・向上していく職業であると言えます。

これまで看護師が看護活動を行う際の的確な状況認知、判断、実践という一連の行動を看護専門職における自律性と命名し、どのように形成されるのか、どのような経験が影響を与えるのか検討を重ねてきました。臨床で働く看護師は、意欲や自信、自分のキャリアが今後も伸びていくという展望などの内的特性や職場の人間関係、処遇などの環境要因が自律性の形成を阻害あるいは促進することがわりました。看護の専門職化の進歩・発展に伴い専門看護師(CNS)やナースプラクティショナー(NP)が大学院で育成されるようになると、看護師に対する特殊な技能や教育的役割への期待も高まります。そこで、CNSの自律性を調べると、専門性の高い職業では活動する領域での経験の差異が、研究能力や対処行動の形成に影響を与えていることが示唆されました。CNSが自己の専門性を発揮できる職場環境と教育訓練の機会を提供することが求められています。高度な専門性を身に付けたCNSが生き生きと活動できる場が整備されることを、今後に期待するところです。このように看護師には専門領域があり、学士教育を経てからも高度な専門性を獲得するための教育課程が準備されています。これからは、皆さんも看護師の働く姿に専門性を重ねてみてはいかがでしょう。

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