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「知りたい」という欲求が原動力


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「自然の基本法則は何か」を考えるのが物理学です。高校の物理から「物理は数式が多くて難しい」というイメージの人も多いかもしれません。でも、「知りたい」という欲求を持っているのが人間です。「宇宙の果てはどうなっているのか」、「宇宙の果ての向こう側には何があるのか」など、誰でも考えたことはあるのではないでしょうか。ところが、成長するにしたがって、そのような疑問を持たなくなっているのではないでしょうか。
私が所属する初等教育課程の学生は「学校の先生になりたい」という希望を持っているので、研究テーマは学生のやってみたいこと、興味のあることにしてもらっています。たとえば、バレエをしている学生は「バレエの回転の動作分析」をテーマにしました。私はバレエについて全く知識がなかったので、バレエについては学生が先生です。基本的なバレエ用語(ポワント、フェッテなど)も知らないので学生から教えてもらいました。そうやって学生と一緒に考えていると、今まで知らなかった世界を知ることができます。あれこれ考えたり、実験したりを繰り返す中で、わからなかったことがわかる瞬間は快感です。これが研究の面白さだと思います。
しかし、研究というのはうまくいかず、あれこれ考えている時間が多く(最近は忙しくて考える時間も減っていますが…)、わからなくて苦しいと感じる時間が長いのです。この苦しい時間があるから、わかったときの快感が味わえるのでしょう。今の学生さんは忙しいと思いますが、「不思議だな」、「なぜだろう」と考える時間を大切にしてほしいと思います。
さて、私の一番の興味は電気に関することです。「電気のエネルギーは電線の中を伝わる」と考える人が多いのではないでしょうか。ところが、この考えは間違っており、「電気のエネルギーは電線の周りの空間を伝わる」が正しい考えです。では、図のような回路のスイッチを入れたら、どこから、どのように電流が流れ始め、どの電球が最初に点灯するのでしょうか。

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