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『糖尿病患者が就労と糖尿病治療を苦痛なく継続できるために、 外来看護相談システムの構築に向けて』


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私は「糖尿病看護」の研究に取り組んでいます。何故なら、内科・外科病棟で看護師として糖尿病患者に関わる機会が多かったこと、身近に就労している糖尿病患者の食事・運動療法に対する困難さを見聞きすることがあったからです。

日本の糖尿病患者の9割が2型糖尿病です。2型糖尿病は、遺伝因子(家系)と環境因子(食べ過ぎ、運動不足による肥満など)によって40歳以降の壮年期で発症することが多い病気です。また、食事・運動療法などの自己管理が必要となります。
しかし、これまでの研究において、壮年期の2型糖尿病患者は、仕事という日常生活に加え、慢性疾患である糖尿病治療を継続していくことで、心理・社会的負担感が大きいことが報告されています。このような心理・社会的負担感は、血糖コントロールや自己管理行動を妨げる要因となることが明らかにされています。
これらより、壮年期の2型糖尿病患者が就労と糖尿病治療との両立を苦痛なく継続できる支援システムを構築することが急務に解決する課題と言えます。

これまでの看護学における国内外の研究では、糖尿病患者の心理・社会的負担感を捉える重要性を指摘しつつも、具体的な看護援助やシステムは確立されてきませんでした。
この現状を踏まえて、就労している壮年期2型糖尿病患者が糖尿病やその治療による心理・社会的負担感を相談できる外来看護相談システムの構築を目指して、初段階として「就労している壮年期2型糖尿病患者の心理・社会的負担感への看護援助内容」を明らかにするために研究をしています。就労している糖尿病患者のみならず慢性疾患患者のQOL(生活の質)維持のための看護に役立てたいと考えています。

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