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授業紹介【学校危機管理論】


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前期は必修科目が多く,私たち現職派遣生は,SM1と一緒に受ける大人数での講義が多かったです。しかし後期は選択科目が多くなり,それぞれの講座の受講者が少人数となったり,SM2とも一緒に講義を受けることが多くなりました。講義に参加するメンバーが変わったことで,授業での議論も前期とは違う視点で行われたり,発表の仕方でも前期とは雰囲気が違ったりと新鮮な毎日を過ごしています。

 今日は,学校危機管理論の講義がありました。危機管理は,ふだんから最も気を付けなくてはならないものです。現場では,目の前にいる子どもたちに細心の注意を払って過ごしています。しかし大学院の講義の中で,具体的な事例をもとに,危機の所在,発生時の対応,事後対応,未然防止策などについて他の院生と議論をしたりじっくり考えたりしていくと,新たな視点が見つかったり,これまでの捉え方を変えることができたり,また新たな発見をもあります。
 実務経験豊富な教授の講義では,実際の事例をもとに,教員として何が大事なのか,どういった見方が必要なのか,子どもの命を救うために何ができるか,といった多面的な視点に立った考え方が提示され,来年現場に戻った時の自分を想像すると,とても有意義な学習になっていると感じます。
 この講座では,毎回決められたテーマに従って,グループごとに事例提案を行い,それに従って講義が進められていきます。今日は,熱中症について考えました。命にかかわることであり,法規,保健資料,関連する映像などを通して熱中症についての理解を深め,具体的な対処の仕方について考えることができました。「運動会が近いからあと少しだけ練習させよう」とか,「ちょっとくらい大丈夫だろう」といった狭い視野での判断が,事故を引き起こしてしまうことがあります。学校現場では,先生方は,子どもたちに対して熱い気持ちをもっていると思います。しかし,子どもたちが何かを成し遂げることに気持ちをはやらせるのではなく,教師はまず子どもの命を守る立場であることを心に留めて指導に当たることが大切であり,そのためには状況を的確に判断する目を常に持ち続けなければならないと,改めて考えさせられました。
 事故は起きてはならないことです。それぞれの学校では,そのために様々な注意を払っていると思います。それでも,もしものことを考え,具体的な対策の講じ方や対応の仕方についてじっくりと議論することができることは,大きな収穫をもたらしてくれます。本講座での学びは,学校現場に戻って危機に際した時にも,落ち着いて行動できることにつながると思います。(福井敦子)

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