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第17回 卒業制作展 学生インタビュー(4)「レイヤー」


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第17回 卒業制作展 学生インタビュー(4)
「レイヤー」

山口日和さん(アート表現コース)

第4回目の取材は「受け取る情報を無意識に精査している、言葉の“ズレ”を具現化した作品“レイヤー”」を制作した山口日和さんです。言葉の“ズレ”に着目したきっかけや、作品を通して伝えたい思いについて質問してみました。


受け取り方の“ズレ”

作品制作のきっかけについて笑顔で答えてくれた山口日和さん

「3年の夏から「言葉」について考えていました。例えば、「ウサギ」という言葉を聞いて、みんなが考えるウサギは違うと思うんですよね。「白いウサギ」を想像する人もいれば、茶色いウサギ、キャラクターのウサギを想像する人もいます。言葉って、人によって解釈にズレがあるかなということから入りました」

山口さんはアート表現コースに所属しているが、主な活動はサービスデザインを学ぶ研究室「In&Out Lab」で行っていたといいます。卒業制作の作品は研究室で行われた合宿で考えたことがきっかけになっているそうです。筆で絵を描き表現する、というよりも言葉を具現化し、可視化していくビジュアルデザインの勉強を行ってきた山口さんだからこそ、表現できるテーマなのだと感じられました。

制作に向けて、言葉の“ズレ”について考えた付箋

「人が情報を得るときに、人によって解釈や受け取り方に“ズレ”みたいなものが発生するのはなぜだろう?人によって情報を受け取る時にフィルターがあるのではないか?と思い、そのフィルターを可視化する作品を制作しました」

アートはビジュアルデザインのように言葉に表すのではなく、作品一つで感情を表現します。そのため、人によって作品の捉え方に違いが生じます。山口さんは自分の考えていることを誰にでも伝えられるような、見た人が「何を意識して作った」作品なのかを理解できる作品づくりを意識したといいます。


疑うことの大切さ

「今回、私が作品で表現しようとしている情報は世の中にいっぱいあります。それを取り込む時に外の側面から見ないで、いろんなところから総合的に判断できるような人間になりたいです。100%できるわけではないですが、完璧を目指してがんばり続けることが大事かなと思っています。一つの情報だけを鵜呑みにせず、疑う気持ちを常に持ち続けたいです」

情報を受け取ることに常に真剣に向き合い、言葉の“ズレ”に敏感な人間になることを目指す。最後に、山口さんは作品に目を向けながら、「見てくれた人が情報の受け取り方を考えるきっかけになってくれたら嬉しい」と語ってくれました。山口さん、ありがとうございました。

山口さんが表現した様々な「情報」

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