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2019年度長期留学だより①(スペイン・トビタテ)


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アリカンテの特徴

アリカンテに到着してはじめに行った活動は、現地の地域調査です。

皆さんはアリカンテという地域の名前を聞いたことがありますか?
一般的にスペインというと
マドリードやバルセロナ、バレンシアにグラナダそしてセビージャが思い浮かばれます。
しかしアリカンテはバレンシアに次いで人口が多く、かなり発展した都市となっています。
私は、地方で観光資源が少ないにもかかわらず、観光客が多いアリカンテには
地方都市である静岡の地域活性化に役立つヒントがあるのではないかと考えました。

アリカンテには世界遺産のサンタバルバラ城があります。
その頂上から見る夕日はとても美しいものでした。
人々が集まる理由がよくわかります。
しかし、それをいったら静岡だって負けていません。
世界文化遺産富士山の頂上から見る朝日と夕日の方が美しかったなと思います。
アリカンテには他に目立って有名なものはありません。

ではなぜこんなにも海外からの移住、留学が多いのか。

まだその答えは見つけ出せていないので、これからも調査していこうと思います。
ゴミ箱が多かったり、家賃が日本に比べると安かったりすることも
答えの一つかもしれないです。

ロンドンでの報告会

アリカンテへ到着して1週間。
早くもスペインを抜け出して、イギリスで
トビタテ静岡県版の3年生ヨーロッパ組が集まってお互い活動報告を行いました。
イギリスへ留学中の静岡県立大3年生と、
デンマークへ留学中の静岡大3年生とロンドンで合流し話し合いました。
現地調査におけるアンケートの活用方法や作り方、
ボランティアの参加方法や
掲示板活用における告知の便利さなどを教えていただき、
県大の先輩の衣服にまつわるエシカルファッションについての研究や、
静大の先輩のフィリピンでの生活、
そしてデンマークでのボランティアやフィールドワークの報告を聞かせていただきました。
そこで、私自身もっと頑張って調査していかないと静岡に貢献できないという焦りと緊張、
そして留学計画を考えたときのようなわくわくする気持ちになり、
モチベーションをあげることができました。
互いに高め合っていくことはとても大切なことで、
いざとなったら助け合える関係にあることに感謝しながら、
トビタテの活動を進めていきたいです。

報告会が終わった後には、ロンドンにせっかく来たということで
アフタヌーンティーを楽しみ、少しだけ観光してからアリカンテへ帰りました。
ロンドンで有名なビッグベンですが、
現在は工事中でほとんど見ることができませんでした。
またビッグベンからロンドンアイにかけてかかっている橋では
何度もリュックサックを開けられました。
幸い、とられるようなものは入ってなかったので大丈夫でしたが、
日本とは違いヨーロッパはかなり治安が悪いです。
しかし、アリカンテでは過去に2ヶ月間生活したことがありますが、
静岡までとはいきませんが東京くらい安全な場所だと思います。

驚くことに、アリカンテからロンドンまでの航空費は
ライアンエアーで片道1600円とかなりの格安でした。
ヨーロッパは早くチケットを予約するほど安くなるそうです。
ヨーロッパ一周も夢じゃありませんね。

2週目の活動、日本発進プロジェクト

アリカンテで生活し始めて1週間がたち多くの友達ができました。
特に同じシェアハウスで生活している台湾人のウェンディには
友達を紹介してもらったり、ショッピングに誘ってもらったりと
スペインでも楽しく過ごすことができています。

そんな彼女の友達を誘って日本人、スペイン人、香港人、台湾人、
中国人、ルームメイトのドイツ人、メキシコ人、ロシア人に日本の料理を紹介しました。
どうにかそろえた日本食を使い、
寿司チェーン店でアルバイトをしてきた私が得意とする手巻き寿司を
静岡が誇る緑茶と一緒に振る舞いました。
作り方や材料、そして緑茶についても伝えることができました。
みんな静岡に行きたいと言ってくれて、
少しでも静岡に興味を持ってもらい
地域活性化につなげていくという目標が達成できてよかったです。

また別日にはアジアンフードパーティーを開催しました。
そこで私は唐揚げを作りました。
なぜ唐揚げなのかというと、
私が掲げる今回の留学の目標の中には静岡×スペインの料理を提案し
最終的にはフェリペ国王に友好の手紙を書いて送ろうと思っているからです。
ですがアジアンフードパーティーには直前で誘われたため、日本×スペインで挑戦しました。
オリーブオイルで揚げ、隠し味にバレンシアオレンジで味付けをしました。
レモンで食べても十分おいしかったですが、
オレンジの風味と甘さも唐揚げに合うことを発見しました。
結構おいしかったので今後も挑戦していこうと思います。


3週目の活動内容

3週目に入り生活に大分慣れてきた頃、
ヨーロッパの各地方ではカーニバルが行われ
アリカンテでもハロウィンの時の渋谷のように人々が仮装し集まりました。
大きな通りでは歩行者天国となり一晩中騒ぎまくっていました。
ライブが行われたり、チュロスや仮面の屋台が出たりと
仮装をしていなければ日本のお祭りと変わらない雰囲気でした。
しかし行われた場所は、大通りと言っても多くのマンションやホテルがあり、
隣の大通りまで騒音が聞こえてきました。
しかもカーニバルは翌朝5時まで開催しており、人々はその時間まで騒ぎます。
日本だったら絶対クレームが来て次は中止になるのだろうなと思いました。

ではなぜスペインでは大丈夫なのか。
それはカーニバルが行われるきっかけにあったようです。
スペイン語でカーニバルはCarnavalです。
断食の前夜という意味で、日本語訳では謝肉祭となります。
そして語源は、俗ラテン語のCarnem(肉を)Levare(取り除く)です。
スペイン人曰く、食べられなくなったり遊べなくなったりする前に
たくさん食べてたくさん遊ばなければならないのだとか。
今では宗教的な意味が薄れており
ただ仮装して遊んでお祝いする祭りへと変化しているようです。

これが日本のお祭りよりも
地域の人々や観光客、外国人が本気で遊んで楽しんでいるのが伝わってきた理由だと思います。
日本ではまだまだ内の祭りが多く、地域外の人が参加しにくい状況となっています。
その上、人口減少による後継者問題が出てきているため、
地域内の伝統を守っていくような祭りができなくなってしまう可能性が大きいです。
どうにか地域外の人々も参加しやすい祭りに変えて観光客を増やし、
その地域の祭りという伝統により人々を盛り上げていきたいと思いました。

1ヶ月を振りかえって

長いようであっという間だった1ヶ月を過ごして。

やりたいことも、やらなければならないことも山ほどあるのに
ほとんどのことができなかったと思います。
時差ぼけが治らなかったり、初めての1人生活に自炊で食生活が偏ってしまったり。
想定外にもシェアハウスではすべて英語でいろいろなストレスがあったり、
コロナウィルスの影響でアジア人に対する差別を受けてショックを受けたり…
言い訳を考え出したらきりがありません。
今月反省するべきことは7ヶ月という長く見えて短い時間の価値を感じ、
後悔のないように3月からは生活していくことだと思います。

白い街アルテア

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外国語学部では、学生たちと担当教職員とが密接に連携しつつ海外プログラムを実施しています。
当然、学生の安全確保は最重要事項であり、最近の新型コロナウイルス感染の拡大については、
各地域の状況に応じて、帰国も含めた対応をとっています。
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