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社会連携

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廃材を資源に変えるウエットティッシュ

まだ見ぬヒノキの可能性を追究

見た目はごく普通に見えるウエットティッシュ。しかし、その誕生までのプロセスには独創的な研究に取り組んだ学生の努力と学びを支えた指導教員の姿がありました。
富士山南麓で植栽・生産された富士ヒノキも他の森林同様、近年の林業生産活動の低迷や林業従事者の減少により、豊かさが失われつつあります。改善するための方法として、山田建太ゼミが注目したのが抽出液です。

ヒノキには抗菌・抗カビ活性や防虫効果といった生物活性を有する成分のほか、建築や風呂の資材として好まれる芳香成分が含まれていることが知られており、ヒノキの抽出成分を利用した製品はこれまでにも開発・商品化されてきました。同じように、富士ヒノキの抽出液を利用した新商品を提案することができれば利用も進み、森林環境の保全だけでなく、地域資源による地域社会の活性化にも貢献できると考えたからです。

廃材を資源に変えるウエットティッシュ完成

新商品の提案に向けた実験では、まず成分を抽出します。そして、抗菌活性を調べ、含まれる成分の分析を行った後、抽出液を利用した製品開発となります。実験に用いる富士ヒノキには、建築資材としては利用できず、廃棄されてしまうものなど市場価値を失ったものも用い、廃棄物の資源化も考慮しました。

粘り強い実験の繰り返しによって、富士ヒノキ抽出液に抗菌活性を有する成分が含まれていることを証明するデータを得ることができました。次の段階として、抽出液を利用した製品の試作に取り組み、ヒノキの香りと天然成分による抗菌活性を特長とする、新たな抗菌性ウエットティッシュの開発を計画。この計画は、地元富士市でウエットティッシュを開発、製造、販売する民間企業の協力を得て進められました。
研究を始めて約1年、ついに念願である富士ヒノキの抽出液を用いたウエットティッシュの試作品が完成。ここからは、実際の商品化にあたりクリアしなければいけない課題と向き合います。約2年での完全商品化を目指し、化学的データの蓄積を行う日々が続きます。地元の特産品である富士ヒノキを利用し、新たな製品を提案するという目的は大詰めを迎えます。山田建太助教は「晴れて商品化が決定したら、富士市商工会議所が認定する『富士ブランド』への申請も考えている」と、既にその先を見つめます。